星組スター天飛華音(あまと・かのん)が兵庫・宝塚バウホールで、バウ初主演作「My Last Joke-虚構に生きる-」に臨み、米作家エドガー・アラン・ポーにふんした。公演は18日に開幕し、29日までの上演予定になっている。

    ◇    ◇    ◇  

舞台は19世紀前半のアメリカ。出版業界もまだ草創期の時代に、文筆業だけで生計を立てようとした小説家で詩人、批評家のエドガー・アラン・ポーを描く。

天飛は16年入団の102期生。歌、ダンス、芝居と3拍子そろい、新人公演主演も3度経験。今年、新人公演学年を卒業し、8年目に入り、バウ初主演をつかんだ。

収入に恵まれず、周囲の大切な人を次々に失っていくエドガー・アラン・ポー。天飛は、運命の女性ヴァージニアに出会い、妻とし、創作の活力としながらも、生命の「限り」に葛藤を抱え、苦悩する様を繊細に演じている。

作・演出は竹田悠一郎氏。ヴァージニアは105期生の詩(うた)ちづるが務めた。詩は今回、バウ初ヒロインだが、新人公演に加え、今春には退団した有沙瞳と東上作でダブルヒロインを務めるなど、豊富な経験を生かした演技力を披露。敵役の編集者は碧海さりおが巧みに表現した。

また、ストーリーテラーでもあり、主人公の理解者となる編集者は、今夏の「1789」で新人公演に初主演した5年目の稀惺(きしょう)かずとが熱演を見せている。【村上久美子】