俳優の加山雄三(79)が、父である俳優の故上原謙さんへの強烈な反発心と、上原さんを殴った過去を明かした。

 30日放送のTBS系「サワコの朝」に出演した加山は、とにかく父親への反発があったと告白。「天下の二枚目だ、60年にひとりの俳優だと世間はおやじのことをチヤホヤしたけど、大根役者ですよ。一つひとつ見たら恥ずかしくて見てられないですよ」と上原さんについて語る。

 司会を務める作家でタレントの阿川佐和子(62)に「加山さんはチヤホヤされなかった?」と聞かれると、「されないですよ! 比較されて、やっぱりおやじのほうがいい男だなんてそこら中で言ってるのを聞いて、『男は顔じゃねえよバカヤロウ』『男は心だコノヤロウ』なんてことをずっと思っていた」と明かした。

 加山が反抗心の塊になったのは、父である上原さんに殴られたことがきっかけだったという。長く不在だった父親が久しぶりに帰ってきた際、喜んで父のもとに駆け寄ったところ、父親の許可無く高価なセメントを使ったことを理由にいきなり殴られて吹っ飛んだ。加山は「セメント1袋使って殴られるかねと思った」といい、悔しさのあまり家出をしたそうだ。

 その後、なんとか仕返しをしたいと考えていた加山は、家に上原さんが習っていたボクシングの道具があったためボクシングの練習をする。そして高校生の頃、父と遊びでスパーリングをしていたときにチャンスが訪れた。「ちゃんと受けてやるから、ちゃんと殴っていいよ」と言われたのをいいことに、加山は上原さんの顔面に強烈なパンチをお見舞い。上原さんは鼻血を出してダウンしたが、加山は「『大丈夫?ごめんな』って言いながら、内心は『やったよ』と思った」と告白した。