演歌の王道を歩み続けて20年。氷川きよし(41)が、演歌歌手からの“変革期”を迎えてます。

昨年のライブで、フジテレビ系アニメ「ドラゴンボール超」のオープニング曲「限界突破×サバイバー」を歌唱した動画がアップされると、再生回数が約295万回の大ヒット。派手でカラフルな衣装とメークが大きな話題になりました。 8月30日には、埼玉・さいたまスーパーアリーナで、世界最大のアニソンイベント「Animelo Summer Live 2019」に参加。この時も期待通り!? の全身真っ黒なシースルー衣装で、約2万8000人のアニソンファンを圧倒。男性の野太い「きよし~」コールが会場中に響き渡っていました。

演歌歌手として、昨年まで19回連続で紅白歌合戦に出場するという順調な歩みを見せながら、まったく異質なロック系へのイメチェン。ファンでなくても「どうしちゃったの?」と言いたくなるのは自然かもしれません。

イベント後に取材に応じた氷川は「和食」と「洋食」に例えて、自身の考えを説明しました。すなわち、「レストランきよし」では、これまでは和食(演歌)を提供してきたが、今後は洋食(ロック)も出しますということ。いろんなジャンルの曲を歌いたいということですが、「どっちもおいしいです」と付け加えていました。

「ロック歌手きよし」に対して、年配の女性ファンが感じるであろう違和感も自覚はしています。「コンサートでは、演歌とポップス&ロックを半分ずつ歌唱しています。東京から離れて地方に行くと、ご高齢の方の目が点になる」と苦笑まじりに明かしていました。歌唱だけなら衝撃は小さいのでしょうが、ビジュアルがあまりに違いすぎますからね。それがまた、すごく似合っていました。【松本久】