乃木坂46が1日、東京・神宮球場で「真夏の全国ツアー2019」千秋楽公演を開催し、初代キャプテンの桜井玲香(25)がグループから卒業した。

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桜井と秋元真夏(26)には不思議な縁がある。11年8月に乃木坂46の最終オーディションで合格し、ともに暫定選抜メンバーに入った際も、立ち位置が最前列の隣同士だった。一気に距離が縮まるかと思われたが、加入直後から秋元は学業のため活動を休止してしまった。

秋元は12年10月に復帰し、同12月発売の4枚目シングル「制服のマネキン」でいきなり選抜入り。同作type-Cのジャケット写真は、秋元と桜井のツーショットだった。1年以上離れていたメンバーたちとは溝があった。桜井とも例外ではなく、お互い表情はぎこちなかった。2人は「顔をくっつけるのも申し訳なさげでした」。

月日は経過し、秋元は持ち前の愛されキャラで、メンバーとの距離も縮まった。人望も厚く、桜井からキャプテンを引き継ぐことになった。神宮球場ライブ初日(先月30日開催)のアンコール。「ロマンティックいか焼き」のラストで、2人は思いっきり顔をくっつけて、笑った。ぎこちなさや遠慮はない。秋元の両目に光ったのは、あの日とは違う涙だった。