女優のん(26)が、東日本大震災から9年となる11日、NHKの報道番組「ニュース7」(月~日曜、午後7時)に初出演した。

のんは、岩手県を舞台にした13年前期の連続テレビ小説「あまちゃん」の主演をきっかけに、被災地に頻繁に赴き支援活動を続けている。

番組冒頭に登場したのんは「まだまだ復興に力を尽くさないといけない。もっと復興が進めばな、近づけばなと祈っている気持ちです」とこの日を迎えた気持ちを語った。

その後、被災地や被災者の映像が紹介されると「心が痛かった」と沈痛な表情を見せた。東北については「お世話になった土地。恩返ししたい気持ちがあって、東北とはつながっていたい。第2の故郷。東北全体が大切」と語った。

また、被災地を訪れた際には「防波堤があると寂しい」と、被災者に言われたと紹介し「複雑な気持ちなんだな思いました」と語った。

のんは東京オリンピックの聖火リレーでは、岩手県内を走るランナーに選ばれた。「走れるのはすごくうれしい。しっかり走ろうと思ってます」と語った。

一方、自身の地震への備えも紹介。リビングに乾燥した食材など食料の備蓄を行っているという。

1時間の放送枠に拡大された番組の最後は今後、被災地のために「少しでも笑顔を届けたいなと思います」と語った。自身がたずさわった16年公開の映画「この世界の片隅に」を引き合いに、「ラストでみんなが笑顔になって、笑えたら突然、力がわいて明日に向かっていくラストシーンでした。そういうふうに少しでも笑顔になるとパワーがみなぎり、明日の力になると思いました。その笑顔を届けられる活動ができたらいい。何度も東北には足を運んでいきたい」と語った。