7月に亡くなった三浦春馬さん(享年30)が、昨年10月に撮影に臨んだ主演映画「天外者(てんがらもん)」(田中光敏監督)が、12月11日に全国公開されることが23日分かった。

幕末から明治初期にかけて活躍した大阪の実業家・五代友厚を演じる。

13年に企画が立ち上がり、17年に田中監督が脚本家の小松江里子氏とオリジナルの物語を創作。その上で五代のイメージにかなう「透明感があり強い信念を持ち、美しい」という理由から三浦さんにオファーした。共演者には、TBS系で放送中のドラマ「おカネの切れ目が恋のはじまり」でも共演する三浦翔平(32)が坂本龍馬役に、五代の妻豊子役に蓮仏美沙子(29)と、親交の深い俳優陣が、偶然ながら導かれるように集まった。

三浦さんは五代に関するリサーチを徹底し、翔平と台本読みまでして撮影に臨んだ。撮影中も演出について逆提案するほど意欲的で、11月の撮了時には田中監督に「参加させていただき、ありがとうございました」と感謝したという。

三浦さんの“遺作”の公開が決まり、翔平は「天国で五代さんと一緒に見てくれることを願います」とメッセージを送った。蓮仏も「作品の中にいる春馬くんは五代友厚そのもので瞳をのぞき込めば五代の全てがありました。彼が五代として生きた時間、作品を愛してもらえたらと心から願っています」とコメントした。