シンガー・ソングライターさだまさし(69)が、国際オリンピック委員会(IOC)が五輪開催期間中の「広島原爆の日」の8月6日に、選手や大会関係者に黙とうを呼び掛けるなどの対応をしない決定をしたことについて、複雑な思いをつづった。

さだは5日、インスタグラムを更新し、月額制公式サイト「Mass@Mania」内のコラムの一部を転載。その中で「広島8月6日午前8時15分。少し残念だったことは、IOCが五輪開会中におとずれる『ヒロシマの日』に黙祷などのセレモニーをしないと決定したことでした」と触れた。

IOCの決定を「黙祷は『政治的な活動』でも『思想的な活動』でも無いのですが、それを政治・思想的に利用する人々があることを懸念したようですね」と受け止めつつ、「今更アメリカへの恨みを伝えたいのでも無く『私たちは戦闘員では無い数十万人の一般市民を一瞬にして奪われた被害者です』などと声高に訴えたいのでもなく、五輪がきっかけで世界からこの国に集まり、その日の朝を一緒に迎える世界中の人々と『二度と起きないように』という想いを込めて一瞬でも心を重ねて祈ることができたらいいな、と思っていたので、個人的に少し残念だったのです」とした。