松平健(68)が元旦から躍動する。1日午前6時から時代劇専門チャンネルで「新春☆マツケン音楽祭」が放送される。

大ヒット曲「マツケンサンバ2」など、マツケンとついた持ち歌のミュージックビデオ(MV)が一挙放送される。9日から放送予定のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、平清盛役で存在感を示す。昨年、再ブレークしたマツケン人気が今年もさらに燃え上がりそうだ。

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「新春☆マツケン音楽祭」は、2022年の幕開けを飾るにふさわしいお年玉企画だ。人気曲「マツケンサンバ2」を筆頭に、タイトルに「マツケン」がつく曲のMVが大特集される。誰もが思わず笑顔になる。

自分の冠音楽番組は初めてという。

「時代劇以外を、同じチャンネルで見ていただけるのはうれしいですね。あまり知られていない作品もたくさんありますので、楽しんでいただけると思います」

21年の勢いが、日の出とともにさらに増している。昨年の東京五輪の開会式で「マツケンサンバを見たい」という待望論がSNSを中心に巻き起こった。式典担当者の相次ぐ降板などネガティブな雰囲気を、マツケンパワーが吹き払ってくれる、という期待もあった。

松平は「SNSに取り上げてくれたのは20代の若い方が多いと聞きました。(マツケンサンバ2がブレークした)17年前に幼稚園や小学校の運動会で踊った楽しさがよみがえったのではないでしょうか。マツケンの衣装の着物姿は日本らしいですしね」と笑った。

コロナ禍で仕事が激減したが「マツケンTube」という動画サイトを立ち上げた。「ファンの方にお目にかかれないので、どうしたらいいかと考え始めました」。コミカルな素顔が見えると評判だ。

年末には競馬の第66回有馬記念とコラボした楽曲「マツケンアリマ66」も話題となった。とどめが04年以来17年ぶりのNHK紅白歌合戦出場。新たなマツケンブームが巻き起こった21年だった。

その勢いを保った22年のスタートダッシュは、元旦の音楽祭だけではない。9日開始予定のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では平清盛を演じる。「花神」(77年)以来8作目の大河で、今回の主人公の北条義時は「草燃える」(79年)で演じている。

「いろいろな人物をやらせていただくことは、我々役者にとってはうれしいこと。でも役を引きずることはない。扮装(ふんそう)をして、カツラをかぶれば(新たな役の)気持ちになれます」

松平の今年の目標は「とにかく健康で、皆さんに喜んでいただける仕事ができれば最高です。元気な自分を見て、元気になってほしいです」。マツケンパワーは今年も全開、オ~レ!【笹森文彦】

 

▼時代劇専門チャンネル「新春☆マツケン音楽祭」(1日午前6時ほか) MVは「マツケンサンバ2」「3」はもちろん、インド舞踊を腰をしなやかに振って踊る「マツケン・マハラジャ」。よりド派手な衣装の「マツケン・アスレチカ」。サンバから原点回帰した「マツケンAWA踊り」など多数。松平本人の各曲解説も楽しい。1日深夜1時、10日午前11時、15日午後2時からも放送予定。

▼NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」 大河61作目。鎌倉殿とは鎌倉幕府の将軍のこと。平家を破り鎌倉幕府を開いた源頼朝の死後、13人の家臣が合議制を執った。しかし内部抗争を繰り返し、最後に権力を握ったのは野心とは無縁の若い北条義時だった。主演は小栗旬。脚本は大河3作目の三谷幸喜氏。放送は毎週日曜日で総合は午後8時から、BSプレミアムとBS4Kは午後6時から予定。

◆松平健(まつだいら・けん)1953年(昭28)11月28日、愛知・豊橋市生まれ。石原裕次郎に憧れ、70年に俳優を目指し上京。別のプロダクションを経て、74年に勝新太郎の勝プロダクションに入社。78年にテレビ朝日系時代劇「暴れん坊将軍」の主役徳川吉宗役に起用され、一躍人気俳優となる。「王様と私」など舞台でも活躍。趣味はウオーキング、車。身長178センチ、血液型B。