スペインの伝説的劇作家ロルカの官能的名作悲劇「血の婚礼」(15日初日、東京・シアターコクーン)の前日会見が14日、同所で行われ、主演の木村達成(28)らが出席した。

1930年代のスペインが舞台。1人の女をめぐり、2人の男が命をかけて戦う、愚かしいほどの愛と衝撃の物語。

早見あかり(27)演じる花嫁の元恋人で、結婚式当日の花嫁を奪うレオナルドを演じる木村は「役作りのためにひげをたくわえました。人生初ひげです。きれいな風がながれない、湿っぽい風が嫌なくらい流れていますが、独特のオーラをお見せできれば」。元恋人に走る花嫁を演じる早見は「結婚式当日に駆け落ちするなんて、一見、わがままな女性なんですが、もしかしたら、この時代の女性の結婚は抑圧もあり、幸せなものではなかったのかもしれません。そんな花嫁のバックボーンも映し出すことができたらいいなと思っています」。

花嫁を奪われる花婿役の須賀健太(27)は「感情が揺れ動き、周囲に影響されまくるので、達観して物語を見られると思います」。花婿の母役の安蘭けい(51)は「叫びまくって、感情的な激しい母なんですが、苦ではなく、もともと持っているキャラなのかな。楽しいです」と笑わせた。