演出家、脚本家の三谷幸喜氏(61)が10日、TBS系「情報7daysニュースキャスター」(午後10時)に生出演し、東京・日野市にある土方歳三史料館の長期休業についてコメントした。

三谷氏は04年のNHK大河ドラマ「新選組!」の脚本を務めており、「新選組はいまだにテロリスト集団だと思われているところがあって、本当はテロリストたちを取り締まる側だったんだけど、そのテロリストたちが明治政府をつくることになっちゃったから、立場が逆になったんですよね」と解説した。

画面には「新選組」の時代考証についてのテロップが上がった。

▼1928年(昭3)映画「鞍馬天狗」で新政府軍と敵対し、維新の敗者=「悪」

▼1962年(昭37)~司馬遼太郎「燃えよ剣」で“冷酷”な側面を排除し逆賊から再評価=「正義・主人公」

▼2004年(平16)大河ドラマ「新選組!」で新選組ごひいき?=「個性化・アイドル化」

三谷氏はこの考察を受け「最初は新選組っていうと近藤勇だったんですよ。悪のヒーロー、(スター・ウォーズの)ダースベイダーみたいなね。次は『燃えよ剣』で土方歳三が今度主役に躍り出て。その後は青春のイメージで沖田総司が躍り出て。順番に主役が変わっていって。大河ドラマの『新選組!』は群像劇だったので、山南敬助さんであり、井上源三郎さんであるとかみんなが主役みたいな形になって。僕が言うのもあれですけど、新選組のイメージを変えたみたいなというのはありますね」と話した。

番組VTR内では新選組の子孫らが集結するシーンも流された。永倉新八さんの子孫である杉村和紀さんからは三谷氏の「新選組!」について「今までの時代劇の形じゃなくて、1年通した青春群像劇みたいな形でつくってくださって、間違いなくそこから(新選組の)イメージがアップした」と感謝されていた。