乃木坂46のキャプテン秋元真夏(29)が7日、公式ブログを更新し、2月26日をもってグループから卒業することを発表した。同日横浜アリーナで卒業コンサートを行う。日本を代表するアイドルグループの礎を築いた1期生最後の1人が、大好きな乃木坂46から離れる決断をした。

   ◇   ◇   ◇

今でこそ中心メンバーとなりキャプテンまで任された秋元だが、活動初期はつらい時期もあった。加入直後に学業のため活動休止し、1年2カ月後に復帰。11年8月にAKB48のライバルとして結成され、“バチバチ”の雰囲気も残っていた当時の乃木坂46で、復帰即選抜入りした秋元は、簡単には周囲から受け入れられなかった。一時期、口もきかなかったメンバーもいたという。

だが、努力で道をこじ開けた。握手会などでのサービス精神満点の「神対応」はたちまち話題となった。当時、同期の若月佑美(28)は「真夏の握手、すごいんですよ」と驚いていた。両手の人さし指でハートを撃ち抜く「ズッキュン」などのキャッチーな必殺技も開発。優しく明るい性格も手伝い、認められていくことによってメンバーとの距離を縮めていった。

結果的には、復帰直後の12年12月発売の4枚目シングル「制服のマネキン」から最新作の31枚目「ここにはないもの」まで、参加した全シングルで選抜入りを果たした。通算28作での選抜入りは、高山一実(28)に並ぶグループ歴代最多タイ記録だ。

メンバーの仲の良さや、いわゆる「わちゃわちゃ」した雰囲気は、乃木坂46の大きな魅力の1つだ。単純に朗らかなメンバーが多いのもあるが、お互いをリスペクトし合っているからこそにじみ出るものでもある。ムードの醸成に一役買った秋元が、乃木坂46を人気グループにした立役者と言って過言ではないだろう。【横山慧】