宝塚歌劇団の雪組トップ彩風咲奈が、新たに迎えた相手娘役夢白あやとの新コンビで、伝説のギャング・カップルに臨み、新コンビお披露目となった。6日、愛知・御園座で、雪組公演「ミュージカル『BONNIE & CLYDE』」が開幕(3月1日まで)した。

自在に車を転がし、銃を手に刹那的に生きるクライド、ともに逃亡する女優志望のボニー。彩風、夢白の新コンビが刹那的に人生を駆け抜けたカップルを情感豊かに表現した。

往年の名作映画「俺たちに明日はない」でも描かれたボニー&クライド。09年サンディエゴで初演され、11年にはブロードウェーで「BONNIE & CLYDE」として、フランク・ワイルドホーン氏による作曲で上演されたミュージカルに、雪組の新コンビが挑んだ。

彩風は21年4月、相手娘役に朝月希和を迎えて雪組トップに就任。昨年12月25日付で退団した朝月の後任として、2人目相手娘役に夢白を迎えた。

夢白は17年入団。同年に宙組に配属され、華やかな容姿で注目。組配属1作目「神々の土地」新人公演で、いきなりヒロイン級の役に抜てきされた。20年9月に雪組へ移り、昨年12月26日付で雪組の新トップ娘役に就いた。

今作の潤色・演出は大野拓史氏。1930年代、世界恐慌下の米テキサスで、窃盗罪で収監されながら脱獄したクライドがボニーと運命的な恋に落ち、車を盗み、銀行強盗を繰り返す。クラウドの兄バックは、主力スター和希そらが、愛する女性と、弟への思いに揺れる青年を好演した。

前日夜まで、同劇場で最終確認の舞台稽古が行われ、彩風は「千秋楽まで疾走して参りたいと思います」と宣言し、初日に備えた。