「義兄弟の契り」--固い約束や誓いを交わし、兄弟のように交わる関係、兄弟のような関係になることを意味する。「戦友」「同志」と言ってもよい。

2日に都内で行われた第47回エランドール賞授賞式を取材した。俳優間宮祥太朗(29)が新人賞を受賞、プレゼンターには俳優満島真之介(33)がサプライズで登場した。間宮がゴールデンプライム帯の連ドラ初主演となった昨年4月期「ナンバMG5」(フジテレビ系)で最強ヤンキーと優等生の2つの顔を持つ高校生「難破剛(つよし)」を熱演し、その兄役「難破猛」を満島が演じていた。

その後の会見で間宮が満島を今でも「兄ちゃん」と呼んでいることを明かした。その「兄ちゃん」という言葉に、「義兄弟の契り」に近い関係性を感じ取ることができた。普段の取材で、取材対象者がこれほどまでに感情をストレートに表現することは、ほとんどない。そのような現場に立ち会えたことに感謝したい。【高橋洋平】

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感動と興奮の授賞式だった。まずは間宮があいさつした。「いろんな現場に顔を出すことができるようになって、そこで出会ったさまざまな方々の縁がつながっていて、ここに立っている。現場では出会って別れての繰り返しがすごく刺激的。楽しい仕事だなと思う」。あいさつを終え、間宮が舞台袖に帰ろうとした瞬間に、花束を持った満島「兄ちゃん」がサプライズで登場。その瞬間、間宮は「マジで!」と叫び、満島も「ウェーイ!」と声にならない声を発し、人目を気にせず熱烈にハグ。会場は拍手喝采に包まれた。

満島も壇上で興奮を隠さなかった。「間宮くんは、(自分が)テレビでデビューした頃から同じ作品に出ていた。『ナンバMG5』で再会して。兄弟役をやらせていただいて。あの作品がうれしかった。魂と魂が出会った感じ。僕自身も1つステップアップした作品。映画にしてもドラマにしても、間宮くんが大人になっていく姿が本当に兄弟のように家族のようにずーっと心の中にありまして。今日は本当にうれしくて駆けつけました。すごい(時間が)押しているので、裏で話そう。本当におめでとう!」と締めくくった。

その後の会見で、間宮は舞台裏で満島とずっと話していたことを明かし「舞台からはけようとしたら、兄ちゃんがでてきて、授賞式モードじゃなくなった。サプライズじゃないと、あんな神聖な場で『マジで!』って言わない」と“難波兄弟”復活について熱く振り返った。

さらに満島との関係性について間宮は「真之介くんと呼ばない。兄ちゃんと呼んじゃう。年近いし熱いし。真之介は剛(ナンバMG5の主人公)って呼んでます。自分も10代で、にいちゃんも初めての芸能活動が一緒でそれ以来」。ライバルですかと問われると「兄ちゃんですね」とキッパリと言った。