タレントryuchellさんが12日、亡くなったことがわかった。27歳だった。SNS上で悲しみが広がる中、「れいちぇる」と名前を間違えて追悼したツイートに対する非難の声があがっている。

性的少数者の問題解決などに取り組む松戸市議会議員の増田かおる氏は「れいちぇるが自らこの世を去ったそうです。『どこにも居場所がない』と呟いていたらしい。本当に苦しかったんでしょうね…」と悼み、「トランスへの差別や偏見からくる誹謗(ひぼう)中傷が高まる中、今後の社会的影響が非常に心配です。『あなたはありのまま生きて良い』という社会が良い」と思いをつづった。

このツイートが取り沙汰され、「れいちぇる」および「レイチェル」といったワードがトレンド入り。神戸市会議員の岡田ゆうじ氏は「<1>故人の名前を覚えてもいない <2>『居場所ないと呟いてた』という未確認情報を吹聴 <3>『苦しかったんでしょうね』と想像で脚色 <4>『社会が~』と早速政治利用」と指摘した上で、「…絵に描いたような死体蹴り」と非難した。

タレントの楽しんごは「名前間違えますよ!議員さんでしたらきちんと考えて発言されて下さい」と呼びかけ、そのほかにも、「『れいちぇる』じゃなくて『りゅうちえる』名前を間違える程度の認識かつ、人の死を自分の主張に利用するスタンスには吐き気を催すほどの下劣さを感じる」「マジでこういう故人を利用して自らの主張を増長させるの気分悪い。名前間違えるほど特に思い入れがあった訳でもないのに故人を自己の利益に使うなや」「名前間違えられた上に都合良く政治利用されて、亡くなってからもありのままでいさせて貰えないとか浮かばれないやろ」といった批判の声が相次いだ。

なお、上記の岡田氏のツイートでは、増田氏のツイートに対し「『居場所ないと呟いてた』という未確認情報を吹聴」と指摘しているが、ryuchellさんは亡くなる前日の11日にTBSラジオ「バービーとおしんり研究所」(火曜午後9時半)に7月のマンスリーゲストとして出演した際、「人生を変えた一言はあるか」と聞かれ、ひどく落ち込んでいたという昨年にある友人から「泣いていいよ」と言われたという出来事を明かし、「私も会社をやっているし、強くいなきゃいけない、弱い自分を出す居場所をなくしていたんです。でも、その人に気が済むまで泣いていいよって言われた時に、弱い自分を見せるってこんなに気持ちがいいんだというか、見せてもいいんだと思えるようになった」と語っていた。