香川照之(市川中車=57)が26日、自らが代表取締役を務める自然教育事業の会社「アランチヲネ」の公式サイトに声明文を発表した。

その中で、22年8月に一部芸能メディアで報じられ、自ら認めた銀座のクラブでのホステスに対する性加害報道で自身を取り巻く環境が激変する中、自らをも見つめ直し「私は歌舞伎と昆虫を通した生態系保全に人生の残りの時間を粛々と費やしていきたい」と宣言した。

香川は、声明文の冒頭で「香川照之・市川中車でございます。これまで直接のメッセージをお届け出来ておらず、本当に申し訳ございません。まずは、沢山の方々にご心配やご迷惑をおかけしましたことを改めてお詫び申し上げます。また、これまで頂戴しました多くの方々のお支え、ご支援、応援、激励のお言葉に、厚くお礼申し上げます」とあいさつした。

7日には所属事務所を通じ昨年、は一般女性と再婚し、子どもももうけていたことを明らかにしている。香川は「昨年の報道の後、私をとりまく環境は大きく変化いたしました。しかし、今では、自分自身を見つめ直し、自分にとって本当に大切なものは何かを考えるよい機会をいただいたと感謝しております」と感謝の思いをつづった。

その上で「私には、天から与えられたこの命があります。それはとても幸せなことです。そしてそれだけで、充分幸せなことだと思っています。この命を何に捧げるべきなのか、考える時間をいただきました」と、自らと向き合ったことを明かし、その内容をつづった。

「ひとつはいうまでもなく歌舞伎です。歌舞伎は、歌舞伎の家に生まれてきた私の宿命であると、人生の途中から一大決心し身を投げ打って自らを投じた家業でございます。数多の試練が続くことは承知しております。ですがこの試練に挑み続け、皆様のこれまでと変わらぬお支え、お力添えに引き続きご恩返ししなければならないことは、私の何よりの使命であります」

「そしてもう一つが昆虫です。どんな厳しい環境に置かれても不満をもらさず、力強く自分の生態を活かし適応させ、黙々とその生を立派に全うする姿に、この一年、どれだけ励まされ元気づけられたか分かりません。引き続き、昆虫や昆虫を通した自然保護に関わり続けることで、幼いころから私の知的好奇心を育み、励まし続けてくれている昆虫たちに恩返しをしようと心に誓いました」

「今年の夏も記録的に暑いです。自然環境の悪化は待ってくれることはありません。私が昆虫たちにできる恩返しなど、とても小さいことだということも分かっています。しかし、自分の成すべきこととして、一層の決意を持ってINSECT MARKET(インセクトマーケット)の活動に戻ることといたしました。昆虫愛を子供服や絵本に込めて発信していくことに加え、今後は、子ども達との昆虫イベントや、専門家の方に教えを乞いながら生態系保全活動などに取り組みたいと考えております」

香川は声明文の最後に「地球の営みから考えればたった一瞬の人生です。私は歌舞伎と昆虫を通した生態系保全に人生の残りの時間を粛々と費やしていきたいと存じています。目の前にある成すべきこと、挑むべきことに向かって邁進する所存でございます。引き続きのご支援を切にお願い申し上げます」と思いをつづった。