9月30日にNHKを定年退職した武内陶子アナウンサー(58)が、大手芸能事務所サンミュージックプロダクションと所属契約を結んだ。同社が16日、発表した。NHK出身のアナウンサーがサンミュージックに所属するのは、1968年(昭43)11月の創業以来55年で初めて。武内は「このたび長年慣れ親しんだ古巣NHKを飛び出し(と言っても定年ですが笑)[武内陶子第二章]を始める事となりました。これまで自分の中にためてきたであろうパワーを生かし全方向出力マックス!で第二章を攻めていこうと思っております」と、同社を通じてコメントした。

武内は、9月28日にNHKラジオ第1で放送された、月~水曜パーソナリティーを務めた「ごごカフェ」(月~金曜午後0時30分)のエンディングで、早期退職優遇制度を利用して同30日をもってNHKを定年退職すると発表していた。「新しい世界で、しゃべったり、体験したり、書いたり飛んだり跳ねたりできる事を心から楽しみにしております。皆さまと新たな形でご一緒できる事を心ときめかせながらお待ちしております」と、新天地での活躍への意気込みを示した。10月からも「ごごカフェ」では、月~水曜パーソナリティーを継続して担当している。

武内は、神戸女学院大文学部総合文化学科在学中に2年間、カナダ留学を経験し、卒業後の91年にNHKに入局。松山、大阪を経て、97年から東京で勤務し、03年には第54回紅白歌合戦で総合司会を務めた。「スタジオパークからこんにちは」「連続クイズホールドオン!」「うまいッ!」「100分de名著」などの番組で司会を務め、14年のNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」本編後のコーナー「官兵衛紀行」ではナレーションを担当。全国放送のラジオ番組「武内陶子のごごカフェ」「ごごカフェ」でも、パーソナリティーを務めてきた。

プライベートでは、94年に文化人類学者の上田紀行東工大副学長(65)と結婚し、04年11月に長女、10年に双子の次女、三女を出産した。22年4月に放送されたNHKスペシャル「みんなの更年期」ではキャスターを務めただけでなく、自らの体験を番組内で語ったことで多くの反響を得た。

またBTSの熱烈なファン(アーミー)としても知られ、22年5月1日にNHK-FMで8時間15分にわたって生放送された「今日は一日“BTS”三昧」では、サンミュージック所属で音楽への造詣が深い、韓流ナビゲーター古家正亨(49)とともにMCを担当。同9月23日に3時間放送された「BTS三昧 Bonus Edition」でも、再び古家正亨とタッグを組んでMCを務めるなど、サンミュージックとは縁があった。