宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)の25歳宙組団員が9月に転落死した問題で、西宮労働基準監督署が労働基準法に基づき、歌劇団に立ち入り調査したことを受け、同劇団は、調査から一夜明けた23日、あらためて「今後も引き続き、(労基署側からの)指導、指示があれば真摯(しんし)に対応していく」と語った。

劇団では、9月30日に団員が急死。この問題をめぐって、遺族側代理人が「過労死ライン」を大幅に超える長時間労働やパワハラがあったと主張。劇団側は、パワハラなどは「確認できなかった」としたが、安全配慮義務を果たせなかったとし、長時間労働については認め、謝罪していた。

この事案を受けて、労基署は、詳しい実態を調べる必要があると判断し、22日に劇団へ立ち入り調査。劇団側は契約関連の説明をしたといい、今後、労基署は、団員らの働き方を本格的に調べ、法令違反の有無などの確認を進めるとみられる。

また、劇団では12月1日から宝塚大劇場で上演予定の雪組公演など、今後の公演スケジュールについて「現時点で変更はない」とした。東京宝塚劇場での宙組公演は、初日の25日から12月14日までの中止は決まっており、その後については未定となっている。