歌手小林幸子(70)と、ものまねタレントのコロッケ(64)が7日、熊本県合志市の熊本農業公園カントリーパークで、1万人を集めたエンターテインメントと食のコラボイベント「コロッケ遊園地 in熊本~笑顔ある未来へ~」に出演した。
3年前、小林が故郷・新潟県の過疎化対策と農業支援のために立ち上げた「幸せプロジェクト」に、コロッケが共鳴。2016年(平28)の熊本地震から復興したコロッケの故郷、熊本での開催となった。
前日に続き2日間の開催。ステージに再登場したコロッケは、くまモンとハグ。福山雅治、武田鉄矢の熊本弁のまねを披露。そして「体調を崩しているんですが」と小林を呼び込んだ。
小林は、かすれ声で「60年、歌わせてもらっているんですが、10日前からウイルス性気管支炎で声が出なくなりました。こんなこと初めてなんですけど、昨日からちょっと出るようになりました。コロッケさんの故郷を大事にする思いは、私も同じです」と話した。
そして、コロッケと「もしかしてPART2」をデュエット。コロッケは五木(ひろし)ロボット、森進一、美川憲一、野口五郎と次々にものまねで披露した。
ステージを降りた小林は、衣装に桜をまとって現れ「千本桜」を熱唱、大きな拍手を浴びた。
コロッケは「熊本の桜は終わったんですが、また咲かせてくれました」。小林は「コロッケちゃんとは永遠の友人として、そこには故郷への熱い思いがある。いろいろな人に助けてもらって来たけど、恩返しをする年になった。これからも同じ思いで生きて行きたい」。コロッケも「本当にありがたい。次は幸子さんの故郷の新潟で恩返し。持っているネタを全部やります」と返した。
ステージを降りた小林は「ドクターストップで『1週間は声を出すな』と言われていたので、歌ったのは10日ぶり。ずっと“小林しずかちゃん”になってました」とホッとした表情で、笑顔を見せた。続けて「今回は、自分の体にもっと感謝しろということだと気が付いた。夕べ食べた馬刺しのタテガミが喉に良かった。コロッケちゃんは人が喜ぶ、笑うのが好き。すごい人だと思う」と話した。
この日は熊本県民参加型企画として「歌・ものまねステージ」「ダンス・DJステージ」「グルメ&アクティビティ」の3つのゾーンを設けて開催。コロッケは「地元パフォーマーにも声をかけて参加してもらいました。子供からお年寄りまで世代を超えて、一緒に踊ったりグルメを楽しんで遊園地のようなイベントを実現しました。今年初めは能登半島地震、先日は台湾で大きな地震がありました。自分たちのできることで支援できたら」と話した。
今回の収益の一部は能登半島地震や台湾の地震の被災者へ義援金として寄付する。【小谷野俊哉】