歌舞伎俳優尾上右近(33)が30日、東京・中央区の歌舞伎座ホールで行われた、特別展「This is KABUKI 体験!『義経千本桜』が誘う歌舞伎の世界」(10月1日から同所で開催)特別内覧会に出席した。「錦秋十月大歌舞伎」(同1~21日、東京・歌舞伎座)で上演される「義経千本桜」への意気込みを語った。

同展覧会では歌舞伎三大名作の1つである「義経千本桜」を通して、大道具、衣装、小道具、作品を演じる歌舞伎俳優と多彩な歌舞伎の魅力を体験型の展示で紹介。観劇とあわせて「義経千本桜」の世界を堪能できる。

展示を楽しげに見て回った右近は「子どもの時にこういう展示があったら楽しくてしょうがなかったんじゃないかなと思います」と笑顔。「様式とか、古典として受け継がれてきたものの中に自分が入っていくっていうところに、歌舞伎の魅力と力強さを感じます」とした。

右近は明日1日から始まる「義経千本桜」の「吉野山」で、Aプロの配役上演では清元栄寿太夫として清元の立唄を、Bプロの配役上演では右近として狐忠信をつとめる。清元の立唄、俳優の二刀流となる。

「僕の人生で初めて見た舞台が『義経千本桜』の吉野山の場面だった」と回想。「自分が憧れてきたものに自分自身がなって、今度は皆さんに憧れてもらう立場になったということを実感してます」としみじみ語った。

さらに「しっかり音楽面でも役者面でも力を注ぐことができる舞台をご用意いただいたので、存分にやらせていただきたい。とにかく歌舞伎座の通し狂言の『義経千本桜』の魅力とはどういうものなのかってことを、もう30代半ばに差しかかる世代で若手ではないので、しっかり大人の説得力を持って挑みたい」と力強く意気込んだ。