脳科学者の茂木健一郎氏が23日までにX(旧ツイッター)を更新。将棋の名人獲得経験者で、「ひふみん」の愛称で親しまれていた加藤一二三(かとう・ひふみ)さんの訃報を受け、追悼した。
茂木氏は「加藤一二三さんのご逝去の報に接し、深いかなしみを感じています」と率直な思いを吐露。「本の取材などで、お目にかかったとき、そのお人柄に強く感銘を受けました。創造的な人、天才的な人は朗らかで明るいという科学的知見そのものだったからです」と惜しみ、「さまざまなお話をさせていただきましたが、人工知能について、『私は人工知能には負けません』と何度うかがっても断言されていたこと、強く印象に残っています。人間の力を信じる、魂の底からの楽観論がそこにはありました」と加藤さんの言葉を記してしのんだ。
加藤さんに「天国に行かれたら、将棋をされるのですか?」と尋ねた際には「茂木さん、天国には将棋はありません」との言葉が返ってきたという。「加藤一二三さんによると、天国には、将棋も、クラシック音楽も、大好きなうな重もないというのです。それでは、天国では何をされているのですか、とお聞きすると、『天国では、永遠に神の栄光を称えているのです』とお答えになりました」と、敬虔(けいけん)なキリスト教徒だった加藤さんのエピソードも記した。
「歯がないことで有名な加藤さんでしたが、滑舌がよく、とてもはっきりと話されました。また、甘いものが本当に大好きで、おいしそうに召し上がられて、にっこりと太陽のように笑っていらっしゃいました」と回想。「地上にいる間、本当に多くの偉業を成し遂げられ、私たちにたくさんの学びと、インスピレーションと、何よりも人間を愛し、信じることの大切さを教えてくださった加藤一二三さん。ここに、たくさん教えていただいたこと、親切にしていただいたことに深く感謝するとともに、その魂の御冥福を、心からお祈りいたします」と悼んだ。



