中村獅童(53)がが25日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた映画「ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。」(3月27日公開)ジャパンプレミアに登壇。「ちゃんと芸能界にいた…いろいろあるから。頑張ったね、俺たちね」と、大森南朋(54)に感慨深げに呼びかけた。
中村と大森、主演を務めた銀杏BOYZ峯田和伸(48)は、今作が10年ぶりの監督作となった田口トモロヲ(68)の03年の初監督作「アイデン&ティティ」に出演。同作で演技経験も全くないながら俳優デビュー&主演を飾った峯田がバンド「スピードウェイ」のギター、獅童がボーカル、大森がベースを演じた。
「ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。」は、1978年(昭53)に東京で起きた音楽のムーブメント「東京ロッカーズ」を描いた写真家・地引雄一氏の自伝的エッセーを映画化した作品。峯田は東京ロッカーズのカメラマンでマネジャーだった地引氏を元にしたユーイチ、大森はS-TORA、獅童はバンドごくつぶしのボーカル・ヒロミを演じた。
トークの中で、大森が「(『アイデン&ティティ』は)22年前ですか? (自分は)30代前半。(今は)54歳! すごいですよ。あっという間ですね、大人になると。獅童くんも、早いですね。20年越しでライブ…幸せですし、うれしかった」と獅童に呼びかけた。獅童は「いやぁ…それは、もうプレッシャーですよ。(役のベースは)伝説的な、ロックでは有名な方なんで。僕は自由にやってくださいって感じだった」と役作りを振り返った。
その上で「『スピードウェイ』というバンドで、出演させていただいた。僕がボーカル、ベースが大森君、ギターが峯田君で、ドラムがマギー」と「アイデン&ティティ」に話を向けた。「ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。」にはマギー(53)も出演しており「エンディングで、本当に呼ばれて良かったなと。僕だけ呼ばれていなかったら相当、落ち込んだと思いましたよ。俳優としてダメなんだなと」と語った。そして「俺がマギーと同い年、大森君が1こ上か? 楽しかった」と、改めて「アイデン&ティティ」について触れた。
「ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。」の撮影中のエピソードを聞かれると「ないっすよ」と言いつつ「子供と一緒に、見たんですけど、子供は僕が出てきた瞬間、爆笑していましたね」と笑った。そして「映画は、僕は2回くらい、泣きました。おじちゃん…50過ぎて、突き刺さるというか。世の中も、どんどん、どんどん便利になっていくけど、本当に大事なものって何だろうな? ってことだったり、役者・中村獅童にとっての自分らしさって何だろうな? と…思ったより泣きました」と口にした。
この日は、峯田とダブル主演で東京ロッカーズの中心的バンド「TOKAGE」のリーダー兼ボーカルのモモを演じた若葉竜也(36)バンド「ロボトメイア」のベース・サチを演じた吉岡里帆(33)「軋轢」のボーカル&ギターDEEPを演じた間宮祥太朗(32)ロボトメイアのボーカル加世子役の中島セナ(20)も登壇した。
◆「ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。」 1978年、偶然ラジオから流れたセックス・ピストルズに突き動かされ、田舎から上京した青年カメラマンのユーイチ(峯田和伸)は、小さなロックミニコミ雑誌「ロッキンドール」に出会い、とあるライブハウスへと足を運ぶ。そこで出会ったボーカルのモモ率いるバンド「TOKAGE」のライブに衝撃を受け、無我夢中でシャッターを押した。そこは音楽もバンドも観客たちも何にも縛られない生のエネルギーにあふれた異空間だった。正式にカメラマンとしてライブの撮影を依頼されたユーイチはモモ(若葉竜也)たちと交流を重ねる。やがて彼らの音楽は瞬く間に若者たちを熱狂させ、そのムーブメントは“東京ロッカーズ”と呼ばれ、日本のロックを塗り替えていく。世界を変えたのは、才能だけじゃない。音に賭けた、名もなき若者たちの衝動だった。



