俳優石田純一(60)が6日、都内で行われた映画「大統領の執事の涙」(15日公開)の試写会の舞台あいさつにリー・ダニエルズ監督(54)と登壇した。

 同作は、1950年代から米国の7代の大統領に仕えた黒人執事の生涯を通じて、差別の歴史、そして父と子の物語を描く作品。「撮影中は、いつもパジャマ姿」というダニエルズ監督に、執事姿で浴衣を贈った石田は「つい最近まで、日本と一番仲のいい米国に差別があった。体の中から怒りとか、悲しみとか、いろいろなものが出てくる映画。ぜひ、見てください」と話した。

 劇中に出て来るケネディ大統領暗殺の第一報を史上初の衛星中継で放送したのが、石田の父で当時NHKアナウンサーの石田武氏(享年62)だった。そんな父を振り返り、石田は「メチャクチャ怖い父でした。大正の男だから、殴られた。殴られて泣いていると『男のくせに泣きやがって』と、また殴られました」。その経験を基に息子の理汰郎君(1)が反抗期を迎えた時に「立ちはだかる。親はそうでないと。真剣に向き合えば、理解してくれるはずです」と話した。