宝塚歌劇団の雪組トップ娘役、愛加(まなか)あゆが18日、兵庫県宝塚市内の同劇団で、すでに退団発表をしている同組トップスター壮一帆との“添い遂げ退団”会見を行った。感激屋らしく、涙ながらの会見。愛加は、壮とともに、東京宝塚劇場で8月31日に千秋楽を迎える「一夢庵風流記

 前田慶次」「My

 Dream

 TAKARAZUKA」で退団する。

 「去年の夏、全国ツアーのおけいこ中に、壮さんから(トップ3作で退団の)お話をお聞きして、その場で誰にも相談せずに、ご一緒していいですか?

 と言いました」

 実姉で星組トップ娘役の夢咲ねねにもメールで事後報告だったという。

 もともと、女性が男性のしぐさ、格好をまね、発声も男性キーが必要とされるため、1人前に10年はかかると言われる男役と違い、娘役はトップ就任時期や退団も早く、とりわけ近年は3年前後でのトップ就任も目立つ。その中で、愛加は7年目の後半だった12年12月、壮の雪組トップ就任と同時に相手役に選ばれた。

 「私は(娘役としては)割と遅めだったんですけど、壮さんと出会ったから今の私がある。(トップ娘役就任時から)壮さんと一緒に退団すると決めていた」

 劇団雑誌や、取材の場でも「壮さん大好き」と公言し、壮も愛加の面倒をよく見ており、仲良しコンビで知られてきた。

 「男役として格好いいのはもちろんですが、人間として好き。どんな時でもプラス思考で明るく、みんなを楽しませてくれる」

 愛加は日ごと“壮さんLOVE”の思いを募らせていた。その壮と組むのは残り2作。退団公演の前に、3月14日にシアター・ドラマシティ(大阪市北区)で初日を迎える「心中・恋の大和路」(24日まで)があり「今の私たちにぴったり。全力で壮さんの相手を務めさせていただき、と心中します」と笑った。

 退団後については、入団前にテレビドラマ「高校教師」に出演するなど、かつて子役として活動していた映像の世界への転身も濃厚だが「今は何も。この先、何が起こるか自分でも楽しみです」と話していた。