デビュー30周年を来年に控えた歌手松田聖子(47)が、ソニー・ミュージックエンタテインメントからユニバーサルミュージックに移籍することが13日、分かった。聖子の移籍は今回が3回目。秋にも移籍第1弾のシングルとアルバムを発売する予定で、関係者は「日本でのヒットはもちろん、海外を視野に入れた活動を展開する」としている。ユニバーサルはU2、マライア・キャリー、ボン・ジョヴィら海外の大物アーティストが所属し、世界のネットワークも広い。同社内では早くも聖子の作品を欧米各国で発売する計画が浮上している。

 世界進出の夢は衰えていなかった。デビューからソニーに所属した聖子は10周年の90年、全米でアルバム「Seiko」を発売。さらに米で絶大な人気を誇るニュー・キッズ・オン・ザ・ブロックのドニー・ワールドバーグとデュエット曲を発売。ビルボード54位と健闘したものの、その後の新曲は奮わず、海外での活動から撤退した。

 96年、ソニーからマーキュリー・ミュージックエンタテインメント(現ユニバーサル)に移籍し、初のミリオンヒット「あなたに逢いたくて~Missing

 You~」に恵まれた。02年に再びソニーに戻っても全国ツアーの動員力は陰りを見せず、ママドルの第一人者として節目の30周年目前。2度の離婚や外国人男性とのスキャンダルなどプライベートの挫折をパワーにしたかのように歌い続けてきた。そんな中で、失敗したままになっていた夢を実現させるべく、環境を変えることを決意。ソニーの慰留を断り再びユニバーサルへ拠点を移す。

 聖子はこの日深夜、公式ホームページで移籍を発表し「これからもいい音楽をファンの皆さまにお届けできますよう一生懸命頑張っていきたいと思います」とコメント。14日にさいたまスーパーアリーナから全国ツアーをスタートする。

 [2009年6月14日9時33分

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