嵐が観光庁から初代「観光立国ナビゲーター」に任命され、8日、櫻井翔(28)相葉雅紀(27)松本潤(26)が都内で会見を行った。海外からの観光客誘致を促進する「日本の顔」として、世界に向けて日本の魅力をPRしていく。同庁は起用理由を「国内では老若男女問わない圧倒的な人気と申し分ない実績、台湾、ソウル、上海で公演実績があり、アジアで日本を代表するアーティストとして親しまれている」とした。

 世界的な不況から、海外からの観光客は減少傾向にある。09年は前年比156万人減の約679万人(推計)。観光客3000万人を目指す同庁は、海外向けPR予算を前年の3倍の約85億円を投じた上、国民的グループの嵐を切り札として投入。同庁から大役をオファーされた嵐も、ギャラなしのボランティアとして立ち上がった。

 任期は1年の予定。同庁は観光客の伸長率が著しい中国、台湾、香港、韓国向けに、嵐が出演するCMや新聞広告を制作。重点的にPRしていく。溝畑宏同庁長官は「5人とも長官になったかと思うぐらい日本の魅力を理解している。観光立国推進へ力強いパートナーです」と期待を寄せた。

 会見では早速、「日本の顔」として、櫻井は英語、相葉は中国語、松本は韓国語であいさつした。嵐がグループとして国家レベルの事業に協力するのは初めてで、櫻井は「日本の顔を務めることに驚いています。少しでも元気がない日本を元気にしていければ」。相葉は「日本の魅力を猛アピールします」とガッツポーズ。松本は「ファンの方同士がコンサートで一緒になり、国を超えて仲良くなったという話を聞くとうれしくなる。そんな文化交流の間に入れれば」と言葉に力を込めた。日本の魅力について、櫻井は「日本の豊かな自然」、相葉は「ファッションやアニメーション」、松本は「食文化」とそれぞれアピールした。

 [2010年4月9日7時17分

 紙面から]ソーシャルブックマーク