カタール、サウジの帰りに客として訪れたインドのハイデラバード競馬場。満を持して買った最終レースの単勝が2着でうなだれていたが、手元には予想紙がもう1冊。入場時に「ムンバイはいらないのか?」と聞かれて買っておいたマハラクシュミ競馬場のもの。見ればメインはプーナワラブリーダーズマルチミリオン。インドG1の3歳戦だという。場内を見渡すと客はほとんど帰っていない。

それならばと自分も帰らず場外発売に参戦。メインの前にも3歳戦が組まれ、フィエロ産駒がデビューを迎えていた。資料に乏しく勝負は避けて複勝を少々。後方から伸びず、軍資金は増えなかった。ネットのインディアンスタッドブックで検索すると日本産の現役種牡馬は3頭。サトノインプレッサの産駒デビューはまだだが、メインにはフィエロだけでなく、インドで殿堂入り種牡馬となった活躍馬多数のウインレジェンドの産駒も出走がない。

どの馬を買うか。ふと頭をよぎったのはサウジCの結果を知っていたファン。ヒントを聞こうとスタンドを駆け上がると「タラッサがいいんじゃないか。パンサラッサみたいな名前で。ハッハッハ」。参考にはならず、持ち時計を頼りに自力で選んだ2頭の馬連で勝負。その2頭もタラッサも馬群に沈んだ。【牛山基康】