ラストランのバーイード(牡4、W・ハガス、父シーザスターズ)は4着に敗れた。前走英インターナショナルSを圧勝し、その後は凱旋門賞参戦も選択肢に入れながら、英チャンピオンSを選択。圧倒的な人気を集めていたが、デビューからの連勝は10でストップした。

最後の直線、最強馬がアスコットの坂でもがいた。9頭立てでハガス厩舎は3頭出し。バーイードとともにマイプロスペロ、ドバイオナーが出走した。直線を向くまでは最高の形だった。ただ、先に抜け出したアダイヤー、ベイブリッジ、すぐ前を走るマイプロスペロの外を懸命に追いかけたが、最後までその差が詰まらなかった。馬場状態の発表は「グッドトゥソフト」。昨年は同様に発表された馬場でも結果を出してきたが、最後の最後にまさかの敗戦となった。

ハガス師は「へこんでいます。ただ、彼は素晴らしい馬のままです。勝てなかったのは彼と関係者、厩舎のみんなにとって悲しいことです。ただ、イッツ・ホースレーシング(これが競馬です)。ジム(クロウリー騎手)は馬場が合わなかったと感じたようですが、もう1度、(レースを)見たいと思います。わかっているのはバーイードが負けたことです」と気丈にコメントした。

クロウリー騎手は「馬場ですね。直線を向いて、普通ならそこから伸びていくのですが、走りがそうではなかった。ひどい悪天候でした」と残念そうに語り、「私たちは信じられない旅をしてきました。彼は特別な馬です。無敗でキャリアを終えられず、今日は彼の走りができなかったのが残念です。バーイードは想像力をかき立てる馬でしたが、今日はそれができなくて申し訳ありません。ただ、彼は今でも特別な馬です」とパートナーをたたえた。

バーイードの通算成績は11戦10勝(G1・6勝)。