未完成の中に魅力が詰まっている。東のダービー最終切符を懸けた争い、プリンシパルS(リステッド、芝2000メートル、1着馬に優先出走権)が6日、東京で行われる。
主役候補はアヴニールドブリエ(牡、宮田)。宮田師が「まだ緩い馬体ですが、ここまで2勝。将来性がありますよ」と期待をかけるこの馬が、ついに力を発揮する。
充実の進化具合だ。1週前は新コンビのレーン騎手を背に、びっしりとした追い切りを行い、今週(3日)はしまい重点。師は「1週前の時点では馬体がまだ重かった。今は腹回りがシュッとしてきましたよ」と成長力にうなずく。
東京替わりが合う。同馬の長所は「心臓がいいです。長くいい脚を使える」。前走は阪神の内回りコースで3角からまくっていくレース運び。3着の結果も、本来の力が出し切れた内容ではなかった。直線が約200メートル延び、スムーズに加速できる今回。「未勝利を勝っている舞台ですからね」と、条件はぴったりだ。
愛くるしさがある。成長途上らしく、厩舎では興奮して手を付けられなくなる時もあるという。「でも急に立ち止まって、牛みたいにぼーっとし始めるんです。愛嬌(あいきょう)のあるヤツですよ」。オンとオフの切り替えのうまさが、レースでの結果にもつながる。今回はダービー出走権を争う戦い。「良い結果が出れば、目指したいところですからね」。4着に敗れたグレートマジシャン以来、2年ぶり2度目のダービーへ。成長一途の同馬が挑戦権をつかみ取る。【阿部泰斉】

