シンガポール競馬を統括するシンガポールターフクラブは5日、24年10月5日の開催を最後にシンガポールの競馬が終了することを発表した。

クランジ競馬場の土地の再開発で、27年にシンガポール政府に返還されるため。同ターフクラブのニアム代表は「クラブを閉鎖するという政府の決定を残念に思っています。同時に、私たちは住宅やレジャーやレクリエーションなど、さまざまな潜在的な用途を含む、シンガポールの土地ニーズを理解しています。私たちは、最後のレースミーティングまでクラブが通常通り業務を遂行できるよう最善を尽くしていきます。同時にスムーズな撤退を確保し、27年3月までに政府に遺産を引き渡すため、必要な準備を整えるために関係者と協力していきます」とコメントしている。同ターフクラブは1842年に設立され、昨年が180周年だった。

かつては国際的なG1競走も行われ、15年まではシンガポール航空国際C、クリスフライヤーインターナショナルスプリントが行われていた。日本馬は06年にコスモバルク、07年にシャドウゲイトがシンガポール航空国際Cの連覇を達成。また、日本産馬は、日本人の高岡秀行調教師が管理するステイゴールド産駒エルドラドが同国最大のレース、シンガポールゴールドカップを3勝している。後にJRAに所属となる藤井勘一郎騎手は、短期免許を取得して07年に重賞のチェアマンズトロフィーを勝っている。