1番人気レーベンスティール(牡4、田中博)が好位から抜け出して重賞3勝目を挙げ、G1初制覇へ前進した。クリストフ・ルメール騎手(45)は18年レイデオロ、23年ローシャムパークに続き、このレース3戦3勝とした。

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未完の大器レーベンスティールが好発進を決めた。ルメール騎手も「G1レベルに行けます」と秋の躍進に太鼓判を押した。

競馬は辛勝だった。逃げた人気薄アウスヴァールに競りかける馬はおらず、前半5ハロン61秒0のスロー。後半58秒4の後傾ラップで中団以降はなすすべがない展開の中、3~4番手の好位で運べたのは勝因の1つ。直線はインを狙ってリカンカブールとラチのわずかな間に滑り込み、逃げ込みを図る10番人気を半馬身かわしてゴール。鞍上の冷静な判断が光った。「フレッシュで一生懸命走ってくれた。もうちょっと落ち着くといいが、2200メートルと休み明けで、ちょっと引っかかった。またパワーアップした」。前走エプソムCから3カ月余り、確かな成長を感じ取っていた。

田中博師もひと安心だ。「すごいスローでジョッキーも大変だったと思う。かなりひやひやした。難しいレースだったが、うまく勝利に導いてくれた。まだ精神的にも幼くて体にダメージも残りやすく、完成とはいえないが、東京の1800~2000メートルはパフォーマンスを出せる舞台。大きい舞台で勝ちたい」。状態次第という前提で、目指すは10月27日東京の天皇賞・秋。

母の父にトウカイテイオーを持つ現役の中央馬は8頭だけ。「顔や風格、似ている部分がある」と師も名馬の姿を重ねる。トウカイテイオーもその父シンボリルドルフも勝てなかった秋の盾を、取りに行く。【岡山俊明】

◆レーベンスティール▽父 リアルスティール▽母 トウカイライフ(トウカイテイオー)▽牡4▽馬主 (有)キャロットファーム▽調教師 田中博康(美浦)▽生産者 広富牧場▽戦績 10戦5勝(うち海外1戦0勝)▽総獲得賞金 1億9574万6000円(うち海外0円)▽馬名の由来 生き様(独)。父名、母名より連想。生き様で魅了する馬になるように

◆レーベンスティールの血統と天皇賞・秋 父リアルスティールは16年2着、17年4着。父の父ディープインパクトは出走していない。母の父トウカイテイオーは92年7着。母の父の父シンボリルドルフは85年2着。血統表に天皇賞・秋を勝った馬はいない。