防衛2冠! 1番人気に推されたチェルヴィニア(木村)がオークスに続くG1連勝を決めた。

ハイペースの道中は中団を追走。直線は馬群を割って鋭く抜け出した。今年の牝馬3冠戦線において桜花賞こそ13着に敗れたが、残る2レースを立て続けに奪取。次走について(有)サンデーレーシングの吉田俊介代表(50)は「ジャパンC(G1、芝2400メートル、11月24日=東京)に行きたい」と目標を掲げた。

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同世代の牝馬に敵なし。オークス馬チェルヴィニアが、桜花賞馬も上がり馬も蹴散らした。西日に照らされたゴール前。コンビで5戦4勝となったルメール騎手は、ステッキを持った右手でガッツポーズを作った。「オークスを勝って、G1を“リピート”したかった。今日はベストコンディションでしたし、ゲート裏から勝つ自信がありました」と笑顔がはじけた。

大外枠からセキトバイーストが大逃げを打った。前半1000メートルは57秒1のハイペース。それでもルメール騎手は相棒を信じ、冷静に乗った。「10~15馬身離れていたけど、心配はしていなかった。すごくいい脚を使うし、反応もいいので。ギアアップも結構早く、春よりパワーアップしていました」。直線入り口では馬群に囲まれた7番手だったが、スペースを見つけると上がり34秒2の末脚で一気に突き抜けた。

見守った木村師は「人気になっていたので、その責任を果たせてホッとしています」と安堵(あんど)した。「春はオークスを勝ったものの、一貫して彼女の本来のベストコンディションに持っていけていなかった。なのでまずは、馬として健康にしてあげたかった」。2戦1勝の春から、秋は健康面を第一に調整を進めてきた。オークスからの直行ローテでじっくりと態勢を整え、栗東滞在や金曜輸送も選ばずに王道の仕上げ。陣営の献身に、チェルヴィニアも快走で応えた。

3歳牝馬2冠を達成し、次のステージは古馬との対戦となる。馬主の(有)サンデーレーシング・吉田俊介代表は次走について「ジャパンCに行きたいです」と明言した。今後の可能性にルメール騎手は「またG1レベルを勝てると思います。距離ももつし、能力も持っている。牡馬とやっても問題ないと思う」と手応えを口にした。世代の頂点を極め、次は世代を超えた“最高峰”を狙っていく。【奥田隼人】

◆チェルヴィニア ▽父 ハービンジャー▽母 チェッキーノ(キングカメハメハ)▽牝3▽馬主 (有)サンデーレーシング▽調教師 木村哲也(美浦)▽生産者 ノーザンファーム(北海道安平町)▽戦績 6戦4勝▽総獲得賞金 3億2842万4000円▽主な勝ち鞍 23年アルテミスS(G3)、24年オークス(G1)▽馬名の由来 マッターホルン山麗の集落の名より