世界制覇へ視界良好! 3歳マイル王パンジャタワー(牡、橋口)が鮮やかな差し切りを決めて、NHKマイルCに続く重賞2連勝を飾った。勝ち時計は1分8秒2。松山弘平騎手(35)は史上7人目となるJRA全10場重賞制覇を達成した。今後は予定通り、11月1日にオーストラリアのランドウィック競馬場で行われるゴールデンイーグル(芝1500メートル)へ向かう。
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自慢の末脚で羽ばたく準備は整った。3歳マイル王パンジャタワーが、北の大地で強豪古馬を退けた。松山騎手は笑顔でガッツポーズ。「G1馬として負けられないと思っていたので、ホッとしました」。検量室前に引き揚げると、愛馬の首に手を置いて貫禄の走りをねぎらった。
堂々たる走りだった。出負け気味のスタートも、二の脚の速さでスッと中団へ。能力を信じて外へ進路を求めた。「外差しが得意な馬なので、最後は外から差せればいいなと思っていました」。直線入り口ではまだ中団。届かないか…という位置から、上がり最速33秒9の末脚で差し切った。「理想の競馬で強かったです」。マイルでもスプリントでも問題なし。G1馬にふさわしい走りだった。
鞍上にとっても記念すべき白星となった。札幌競馬場では10回目の重賞挑戦で初勝利。キャリア17年目にして武豊、横山典、池添3騎手に次ぐ現役4人目(史上7人目)のJRA全10場重賞制覇を飾った。「達成できてうれしいです」。人馬とも秋競馬へ弾みをつける1勝となった。
次に見据えるは“世界制覇”だ。今後は1着賞金5億円のビッグレース、ゴールデンイーグルに向けて調整される。「いい前哨戦になりました。これからが楽しみです」と鞍上が言えば、橋口師は「最高の形でオーストラリアに行けます」と目を細める。ジャパンが誇る3歳スピード王パンジャタワーが、満を持して世界へ羽ばたく。【藤本真育】
◆パンジャタワー ▽父 タワーオブロンドン▽母 クラークスデール(ヴィクトワールピサ)▽牡3▽馬主 (株)Deep Creek▽調教師 橋口慎介(栗東)▽生産者 チャンピオンズファーム(北海道新ひだか町)▽戦績 6戦4勝▽総獲得賞金 2億2923万円▽主な勝ち鞍 24年京王杯2歳S(G2)、25年NHKマイルC(G1)▽馬名の由来 冠名+父名の一部

