藤浪晋太郎投手(26)がヤクルトとの開幕戦を想定した最終登板を終えた。4回を5安打1失点、3四球。右手親指負傷に見舞われ、予定より前倒しの69球で降板した。

中西 本来なら85球から100球ぐらいの球数は投げさせたかったはずだ。右手親指に傷を負ったのは想定外で、その傷が深くならないように考えてのことだから仕方がない。ただ負傷を差し引いても、開幕に向けて多少の不安を残した内容だった。

オリックス4番で左のモヤに2本の中前打を許した。1回は1死一、二塁からのタイムリー、3回は2死一塁からつながれた。

中西 モヤに打たれたのはいずれもベルト付近にいった球だ。ヤクルト戦で4番村上との対決では、もっと厳しいボール、内を突いていかないと痛い目にあってしまう。3回はモヤに打たれた後、頓宮を見逃し三振にとった外角球が一番良いボールだった。毎回走者を出塁させたし、今まで以上にボールがばらつきが目立った。

4回。先頭の6番杉本の背中の後ろを抜ける球もあって四球を許した。その後は引っかける球もあって2つの暴投でピンチを招いたが、後続を断って無失点で切り抜けた。

中西 すっぽ抜けたのは上と下のタイミングが合っていなかったからだ。右手親指とは無関係だと思う。開き気味に投げないといけないから右腕が前に出てこないのですっぽ抜ける。引っかけるのは力みだろう。

初の開幕マウンドに上がる藤浪にチームの開幕ダッシュがかかっている。

中西 本番まであと2回ブルペンに入れるかどうかだが、1、2回をスムーズに乗り切るために再チェックが必要だ。それとイメージトレーニングだろう。若いチームだけに藤浪で弾みをつけたい。【取材・構成=寺尾博和編集委員】

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オリックス対阪神 1回裏オリックス無死、先頭打者佐野皓大を四球に出した時点で出血し様子をみる藤浪晋太郎(撮影・清水貴仁)
オリックス対阪神 1回裏オリックス無死、先頭打者佐野皓大を四球に出した時点で出血し様子をみる藤浪晋太郎(撮影・清水貴仁)