福岡県高野連の福岡地区の監督有志一同は5日、県営春日公園野球場で記者会見を行い、練習試合形式の「福岡地区高校野球交流戦」を開催することを発表した。筑陽学園・江口祐司監督(57)や福岡大大濠・八木啓伸監督(42)ら監督6人が趣旨などを説明した。

福岡市や近郊の40校中、昨秋九州大会出場の福岡第一など33校が参加する。7月11日開幕から無観客の予選リーグを行い、23日から8月2日までは1、2年生部員と3年生の保護者の観戦の下、決勝トーナメントを行う予定。抽選会は19日。

新型コロナウイルス感染症予防策として、試合会場は、野球場をはじめ参加校や大学、社会人のグラウンドなど11カ所に分散。リスク回避のための移動時間や移動距離の短さも福岡地区にこだわった理由だ。

県高野連は5月25日、中止となった全国高校野球選手権大会の出場権を懸けた地方大会について、福岡県独自の代替大会開催を断念することを発表した。そこから、江口監督は「3年生にできることはないかと監督数人で集まり、3年生を制服で終わらせるのではなく、ユニホームで終わらせてやりたいという意見がまとまった」という。

八木監督は「(代替大会)中止で複雑な表情の子もいたが、最近は前を向いて一生懸命練習をしている。そんな姿を見て、私もここで止まってはいけないと思い、この企画に参加させていただくことになりました」と賛同した。監督も審判を務める「手づくりの交流戦」で花道を飾ってもらう。【菊川光一】