鹿児島王者の鹿児島実が3-2のサヨナラ勝ちで東明館(佐賀)を下し、初戦を突破した。目標はドジャース山本由伸というプロ注目最速151キロ右腕、井上剣也(けんや)投手(3年)が3安打2失点、7三振を奪って134球で完投。課題の制球に苦しみ6四球を出したが、終始140キロ台の直球を主体に押して勝利に導いた。

初回は慣れないマウンドに苦しみ2四球が絡んで適時打で1点を先制された。ただそこから「しっかり腕を振って行った」とギアをアップ。最速は6回の先頭打者に計測した150キロで、変化球はフォークを封印して、カーブ、スライダーを交えて打者を翻弄(ほんろう)。2回から7回までは安打を許さなかった。

NPB全12球団約20人のスカウトの前で、最後まで自慢の球威で貫いて貢献した。