3・27開幕へ、虎に残ったのは「危機感」だった。阪神打線がオープン戦最終戦のオリックス戦で、2安打完封負けを喫した。開幕の地での直前リハーサル3試合で計2得点。この間、主砲ゴメスは11打数無安打5三振、大和も7打数無安打4三振と不安が募る。開幕までの練習日で、緊急打ち込みプランも浮上。本番では猛虎打線でお願いしまっせ~。

 2万1619人が見守ったオープン戦ラストゲームで、虎党の不快指数は回を追うごとに上がっていった。15年版新打線の威力をその目で感じるはずが、何かおかしい。オリックスの新人山崎福、2年目東明の前に6回まで0行進どころか、無安打。7回攻撃前に選んだコールは「気合を入れろ、タイガース!」だった。

 和田監督 もちろん危機感はあるよ。それは監督、コーチだけでいい。選手は気持ちを盛り上げて開幕に入っていくこと。皆さんに心配かけないようにします。

 7回に3番西岡がようやくチーム初ヒットとなる二塁打。初めて得点圏に進んだ1死二塁のチャンスもけん制死でつぶした。ゴメスの前に走者はいなくなり、その主砲も13打席音無しとなる二ゴロでチェンジ。結局、放った安打は2本の零封負け。開幕カードの舞台となる京セラドーム大阪での3連戦27イニングで奪った得点は、わずか2点。3連戦ノーアーチでオープン戦45得点はセ・リーグ球団で広島(28得点)に次いで少ない。試合後、虎党は不安と心配に包まれていたに違いない。

 それでも前を向くしかない。昨年セ・リーグ打点王のゴメスを中心に据える打線は、好調であればリーグ随一と言える。薄暗い帰りの駐車場で、ゴメスは不敵な笑みを浮かべた。

 ゴメス 3試合ノーヒットだったけれど、いろんな投手の球種が見られて実りのあるものだった。去年? それはどんな状態だったか覚えていない。オープン戦は終わったので、シーズンで頑張りたい。

 ゴメスは昨年も同じ総仕上げの3連戦で12打席6三振。それでも開幕にきっちりと仕上げた。モヤモヤはいったんリセット。吹っ切れた口調だった。大事なのはここからの4日間だ。

 和田監督 あと4日しかない。マイナスから入ることはない。開幕に対して。打つ方は個々の状態を上げるだけ。シーズンに入るとこれより苦しいことは、ナンボでもあるんだから。

 打撃不振にオサラバすべく、開幕までの練習メニューにオープン戦1割5分6厘に終わった大和をはじめ、複数選手が打ち込みを行うことが検討される。25日には実戦形式のシート打撃も予定。能ある虎は牙を隠していたとばかりに、開幕戦から目覚めてくれるはずだ。【松本航】