終盤になっても、巨人大竹寛投手(31)の球威は落ちなかった。1点リードの7回2死。広島梵を4球連続で140キロ中盤の直球で追い込むと、最後はスライダーで狙い通りに空振り三振に仕留めた。初回から力のある直球を軸に変化球を内外角に投げ分け、7回3安打無失点。昨年8月以来となる、今季初白星をつかんだ。1軍昇格した日に結果を残し、「7回も(球速が)出たのは良かった。ベース上で攻めていけた。素直にうれしいです」と、頬を緩めた。

 開幕直後は、力強い直球が影を潜めていた。オフに太りやすい体質を改善して体のキレを増やすべく減量に着手。5キロ減の90キロでシーズンを迎えたが、今季初登板となった4月1日の中日戦では3回途中4失点でKO。そのまま2軍行きを通達された。

 球速を取り戻すべく、2軍ではよく食べて、よく練習した。「もう1度鍛え直して体を作り直そうと。地道にやろう」と原点に戻り、走り込みやシャドー投球を繰り返した。食事は「食べたい物を食べよう」と禁じていた大好物のラーメンも解禁した。体重だけでなく、重くて速い直球も復活。変化球がより生きるようになった。経験豊富な右腕が本来の姿で1軍に帰ってきたことに、原監督も「チームにも彼にも大きい」と喜んだ。【浜本卓也】