待望の来日1号がDeNAの勢いを止めた。広島ネイト・シアーホルツ外野手(31)が1点リードの4回、須田の外角低めカーブをすくい上げた。米大リーグ・ジャイアンツ時代の同僚で、打撃の師と仰ぐバリー・ボンズ氏の助言「シンプルに来た球を打て」を実践したような打撃だった。ボンズ・モデルのバットから放たれた打球はコイ党が待つ右翼席へ吸い込まれた。
外国人選手の相次ぐ離脱と得点力不足で開幕直後に入団。2軍戦2試合の出場で緊急昇格するも、打率8分と振るわなかった。5月1日に出場選手登録を抹消され、2軍で8試合出場。鈍っていた感覚を取り戻した。「打席数をこなして打撃の内容が上がり、心構えの準備ができた」。前日は体調不良で先発から外れたものの、1日で復帰。首脳陣の不安をバットで振り払った。
試合後は、ホームランボールを大事そうに握っていた。メジャー1号のボールは、09年実家の火事で消失。「取った方が返してくれてうれしい。日本1号は飾っておきたい」。新たな記念球に笑顔を見せた。
連敗を止め、借金4でゲーム差なしの4位タイ。試合前練習時には、松田球団オーナーが緒方監督やナインを激励した。「投手陣がいいから心配していない。6月末までに望むところ(勝ち越し)にあればいい」。リーグトップの防御率を誇る投手力に、打線が機能すれば、7月までに貯金生活も見えてくる。そのためにも、助っ人の打棒は欠かせない。【前原淳】



