エースに再び試練が訪れた。3月に発症した左前腕の炎症が回復した巨人内海哲也投手(33)が、ソフトバンク戦で今季初先発した。4回1死、打者摂津への3球目を投げた時点で両足ハムストリングス(太もも裏)がつり、76球で降板した。球威、制球とも本来の調子になく、被安打7の5失点。先発の陣容は豊富でファーム再調整となった。
手を上げて内海が異変を訴えた。ソフトバンク細山田に勝ち越し2点適時打を許した直後、4回1死二塁。打者は投手の摂津だった。3球目を投げたフィニッシュで、下半身の力感をほどいた。両足がつる珍しいアクシデント。5失点の今季初登板だった。
誰もが頼もしい姿を見たかった。打線は2回までに2点の援護。技巧派が本領を発揮する環境を整えた。「立ち上がりはいい感覚で投げられましたが」。無難に滑り出したかに見えてもボールは正直だった。
3回から暗転した。アベレージヒッターの中村晃に許した同点の1号2ランは、135キロのインハイ直球。4回、細山田にとって4年ぶりのヒットとなった二塁打は、初球の112キロ、真ん中に入ったチェンジアップ。押し引きで操る前の段階だった。再びジャイアンツ球場で鍛錬を積むこととなり「本当に迷惑を掛けてしまいました。足がつるようでは話になりません。患部を気にして投げ込みができなかった。肩、肘の不安はない。もう1回、作り直したい」と語った。
「ともに戦う」と送り出した原監督は「本来と違った風景だった。投げられない状態になり急きょ、リリーフ」と、務めを果たせなかったエースを残念に思った。今後については「リリーフも余裕があるわけではない。毎日、大汗をかいて戦っている」と説明した。交流戦が終わると日程に余裕が生まれ、先発は5人で回せる。幸いにも今、先発陣は総じて状態がいい。たたき上げの意地がある。技術を取り戻す。【宮下敬至】
◆内海の故障経過 3月4日の日本ハムとのオープン戦で3回1安打無失点と好投も、その後に左前腕に異変を訴えた。同12日、球団から左前腕部の炎症により2軍で調整を行うと発表された。同22日にキャッチボールを再開、4月19日のシート打撃登板などを経て、同23日のイースタン・リーグ日本ハム戦で実戦復帰。2番手で3回を1安打無失点に抑えた。その後、5月6日の同楽天戦から4試合で先発した。



