ソフトバンク武田翔太投手(22)が、粘り腰で自身初の10勝目をつかんだ。8回を投げ、そのうち5度先頭を塁に出した。「勉強になりました。3併殺。いいところで内野ゴロが取れた」。先頭に安打を打たれても、ストライクゾーンで勝負しストライク先行でテンポよく凡打を打たせた。「今日はカーブはよかったですよ」。得意のカーブを低めに集め、8安打を浴び、4四球を出しながらも8回を1失点に抑えた。

 ルーキーだった12年に7月から8勝1敗の好成績も、その後は右肩を痛めるなど1年間投げきることができなかった。今年は開幕からローテーションを守り続けている。当然、12年のような勢いだけでは2桁に届かない。「だまし合いの世界。難しいけど、お互いさまなので。人間の勝負。データはあるが、ここなら100%というのはない」。配球、相手打者のクセなどを、自分の映像だけでなく自分とタイプの似た投手が対戦したものも見る。研究の時間が昨年より格段に増えたのは、ローテーション投手としての自覚だった。

 初の2桁に工藤監督は「欲を持って投げてほしい。バランスを崩して四球を出していたが、少しずつ狙ったところに投げられるようになっている」と投球動作に関しての成長を認める。これでチームは両リーグ最速で70勝に到達。優勝マジックは2つ減って、25とした。22歳の武田が10勝という壁を乗り越えた、今季だけでなくチームの未来にとっても大事な1勝となった。【石橋隆雄】