ヤクルトが逆転負けを喫し、マジック1のまま14年ぶりの優勝は明日10月1日以降に持ち越しとなった。先発の館山昌平投手(34)が5四球を与える乱調。1-0の5回、丸に同点の19号ソロ、エルドレッドに勝ち越しの18号2ランを浴びた。同1日の阪神25回戦(神宮)は本拠地最終戦。ホーム胴上げのラストチャンスで、仕切り直す。

 今季最多の観衆3万3522人のため息が、神宮球場を包んだ。ヤクルト真中満監督(44)は、足早にクラブハウスに引き揚げた。「選手たちに硬さは感じなかった。いつも通りにやっていた。簡単には勝たしてくれません。簡単には優勝できない」とあくまで冷静に振る舞った。堀オーナー、衣笠球団社長らが見守る中、歓喜の瞬間はお預けとなった。

 マジック「1」で優勝を目前にして、全体に硬さがあったのかもしれない。館山は「5回3失点は、先発としては情けなかった」と反省した。1点リードの5回だった。「18本打っている人に、高めに浮いてしまった」と、先頭丸に同点ソロを献上。さらに、エルドレッドにも決勝2ランを浴びた。「シュートでゲッツーを狙いにいった結果だが、逆に相手のツボに入ってしまった」と悔やんだ。

 今季初の中5日での登板。「2軍でも経験しているし、問題ない」と意気込んでいたが、5四球を与えるなど制球に苦しんだ。「攻めた結果」と初回だけで25球を要し、3、4回以外は得点圏に走者を置いた。高津投手コーチは「中5日の影響はゼロではないと思う」と分析した。

 明日10月1日の阪神戦は、本拠地での公式戦最終戦となる。真中監督は「次の試合で全力でやるだけ。何とか(神宮で優勝を)取れるといいですね」と話した。ホームの舞台で、ビールかけを行うラストチャンスにもなる。ファンも待ちわびており、この日も完売だったチケットは、既に売り切れ状態だ。試合後にはシートをセンター付近に置き、ビールかけの予行演習を行うなど、誰もがその時を待っている。

 01年以来、14年ぶりの優勝へ向けて、歩みを止めるわけにはいかない。当初休みの予定だった今日30日は、全体練習を行うことが決まった。ホーム最終戦を大祝勝会で飾るために、かぶとの緒を締め直す。【栗田尚樹】