阪神坂井信也オーナー(67=電鉄会長)が13日、新生金本タイガースに大満足の合格点を与えた。秋季安芸キャンプを視察。初めて生で見る金本監督のリーダーシップに目尻を下げた。「厳しく明るく、その通りですね。厳しく明るくが一番いいし、意識していただいている」。ピリッと緊張感が漂う中で指揮官が熱血指導し、選手も目の色を変えて鍛錬。でも時に笑いも交える。今までにない絶妙の空気感がうれしかった。

 やはり、目を引いたのは運動会だった。「面白かったねえ。(アンカーで1位に入った)上本が胴上げされたり…。みんな足がつらんか、心配しましたけど」。プロ野球選手の運動会風景を見るのは初体験。しかも曲まで用意していた。創意工夫された練習内容にも、金本流の新風を感じずにはいられなかった。

 そんな熱い新チームに触発されたのか。運動会後の円陣に進み出たオーナーは雨が降る中、傘も差さずに訓示した。「熱い練習をしているのが大阪まで届いてうれしく思います。秋季キャンプでは身につくことも多いと聞きます。厳しい監督、厳しいコーチのもと、優勝目指して頑張って下さい」。約2分の訓示で球団トップのスーツはびしょぬれ。これも異例の光景だ。

 10年優勝から遠ざかり、「熱く変えていける」監督として招請。今回の視察で期待以上と確信した。「監督とは込み入った話はしてないけど、選手も力強く振っていた。(再建は)簡単じゃないけど、そういう感じを受けています」。百聞は一見にしかず。オーナーも熱くなった高知の旅だ。【松井清員】