マー君と過ごした時間を完全復活への糧にする。楽天釜田佳直投手(22)が22日、3年ぶりにヤンキース田中らと行った沖縄での合同自主トレから戻り、コボスタ宮城で練習を公開。鋭い軌道のキャッチボールや、軽快なダッシュで調整の順調さを伝えた。田中から受け取った1つ1つの言葉を支えに、年間を通じてローテを守りたいと意気込みをみせた。
高く上げた右腕から放たれたボールが、室内練習場の冷たい空気を切り裂いて伸びる。田中と同じ紺色のTシャツを着た釜田は、1球1球を楽しむようにキャッチボールを続けた。目標の先輩と過ごした日々が、充実していた証しだった。
釜田 沖縄では砂浜を走ったり、フォームのアドバイスをもらったり。田中さんと一緒に生活するのは3年ぶりでしたから、全てが自分のためになりました。
合同自主トレの参加は、自己最多の7勝を挙げた1年目の12年オフ以来。以前から「ああいう投手になりたい」と背中を追いかけてきた先輩と、久しぶりに長い時を過ごした。練習で目の当たりにした厳しい姿勢に、食事中に交わした何げないやりとり。何もかもが貴重な教材になった。
うれしいサプライズがあった。ブルペンで、田中が自分のボールを受けてくれた。「初めてだったので力も入ったし、すごく緊張しました」。かつて少年野球チーム「昆陽里タイガース」で巨人坂本とバッテリーを組んだ先輩からは「この時期にしてはいいボールが来ている」と太鼓判を押してもらった。ボールの質、回転などを直接確認してもらった上での言葉。「やってきたことが間違いでなかったと確認できました」と自信を深めるきっかけになった。
誰よりも今年にかける思いは強い。「もう5年目。ケガなく1年を過ごして、胸を張れる結果を残したい」と誓った。右肘靱帯(じんたい)再建手術から復活を果たした昨年の勝利は、ほんの序章。ローテの柱として1年間活躍を続け、オフには田中先輩へ笑顔の報告をする。【松本岳志】



