1発攻勢じゃ~! 広島が2発で日本ハムに勝った。同点の5回に田中広輔内野手(26)がバックスクリーン左に4号ソロ。1点リードの8回には新井貴浩内野手(39)が左中間に4号ソロを放った。力投した先発戸田に白星をプレゼント。緒方孝市監督(47)は攻撃のミスに顔をしかめたが、がっちりと首位をキープした。

 旭川の夜空に、新井のバットが飛んだ。ど真ん中の直球を見逃すはずがなかった。しっかり振り切ると独特のフォロースローが決まる。同時にバットは高々と投げられた。大きな放物線。左翼スタンドの一角で肩身が狭そうに応援していた赤色が、一気にわきあがった。1点リードの8回。1ボールから飛び出した4号豪快弾だった。

 新井 こすった感じだった。入ってくれと思って見ていました。積極的に振っていった結果です。いい本塁打になりました。

 ゆっくりとダイヤモンドを1周。この1発で、旭川の連敗を2でストップ。87年6月21日大洋戦以来、実に29年ぶりの旭川での白星を確実なものにした。強打者が並ぶ日本ハム相手にひるまず、内角を厳しく使って封じた戸田にも白星をプレゼント。こすっても、スタンドまでもっていくパワーが頼もしい。

 決勝点も本塁打で生まれた。打ったのは1番田中。同点の5回の先頭でバックスクリーン左に運んだ。こちらも4号ソロ。3回の同点劇の口火を切ったのも田中の中前打とあって「久しぶりにいい感触で打てた。本塁打は地方球場じゃなければ入っていない。たまたまです」と笑顔で振り返った。5回裏終了時に打ち上げられた花火よりも一足先にスタンドを笑顔にした。

 これで貯金を6とし、2位巨人とのゲーム差を2に広げた。緒方監督は1発で試合を決めたゲームに「よかったけどね。あまり口には出来ないが、攻撃面でミスがあった。サインミスもバントミスも含めて。交流戦は序盤に主導権を握るか、というところが大切。しっかり反省していかないといけない」と勝ってかぶとの緒を締めた。反省と修正を繰り返す。ビッグレッドマシンガンは、北の大地でも健在だ。【池本泰尚】