11年連続のV逸決定から一夜明けの1日、金本阪神は甲子園で指名練習を敢行した。優勝の夢は破れたが、金本知憲監督(48)は「勝てる野球をする」と新目標の逆転CSへ気合十分。いきなり当たる3位DeNAとの3連戦は、浮沈を左右する気配だが、控えに甘んじる鳥谷にもカツを入れ、3連倒を目指して一戦必勝態勢で臨む。

 V逸一夜明けの甲子園には、緊迫感が漂っていた。うだる暑さの中でみっちり2時間、高山や北條ら若手18人を中心に行われた指名練習。金本監督がサングラス越しに動きをチェックし、ナインにカツを入れた。

 「3位との直接対決かもしれんけど、相手どうこうじゃなく、ちゃんとした勝てる野球をすること。持ち場、持ち場でね。打者はチャンスで打つ、投手は打者を抑える。しっかり、走塁も守りもやる。でないと勝てないんだから」

 優勝は逃したが、逆転CSという新たな目標がある。落ち込んでいる間もなく、2日からは最大のターゲット、3位DeNAとの3連戦だ。残り19試合。もし3つ負けるようなら、9月初旬にしてほぼ終戦だ。これ以上、ファンに寂しい思いはさせられない。今季DeNA戦は13勝5敗1分けで貯金8を稼ぐが、甲子園通算は20勝28敗1分けで借金8。“苦手のホーム”だけにより気合を入れろとムチを入れた。

 逆転3位へ、金本監督が特に奮起を促したのが鳥谷だ。不振で北條に遊撃を譲り16試合連続スタメン落ち。このままでいいはずがない。

 「打撃が本調子じゃないからね。まず(代打で)打たないと。今のままなら出してまた下げてになる。右だから出て、左だから休んでとか、北條もあっち行ってこっち行ってじゃ。調子を戻してこないとね」

 今の状態では、控えのまま今季を終える。イヤなら代打で結果を残せ、打ちまくれ。主将の意地の体現が、逆転3位への士気を上げる。

 優勝がなくなった以上、残り試合は来季も見据えた起用や、2軍からの抜てきも考えているのか。指揮官はきっぱり答えた。

 「まだまだそこまではね。相手投手の兼ね合いで、選手は常にベスト、調子のいい選手がいく」

 まだ、緩める試合は1つもない。まずは5連敗の悪い流れを断ち、DeNA3連倒に全力を注ぐ。何としても今日の初戦を取り、甲子園1カ月ぶりの六甲おろしで弾みをつけたい。【松井清員】