望月よ、もう2軍に帰ってくるな! 宮崎でフェニックス・リーグに参戦中の阪神掛布雅之2軍監督(61)が7日、来季飛躍が期待されるドラフト4位ルーキー望月惇志投手(19)に早くも「2軍卒業証書」を授与した。24日までフェニックス・リーグで実戦を積んだ後は1軍の秋季キャンプに送り出す考え。金本監督も評価する大器が、出世街道を突っ走る。

 別れの時期といえば3月。だが、遠く宮崎の地では、早くも別れの季節がやってきた。降りしきる雨の中で掛布2軍監督は、今季最終戦で大器の片りんをみせた高卒右腕に、「卒業」を言い渡した。

 掛布2軍監督 甲子園で1度投げて金本監督も非常に期待をかけている。後は1軍の環境の中でどうやって成長していくかだと思う。フェニックスが終われば、僕らの顔をみないことがベスト。そうならなきゃいけないし、なってほしい。

 2軍指揮官が惜しむように話した話の主役は、19歳ルーキー望月だ。シーズン最終戦となった今月1日巨人戦で1軍デビュー。1回無失点に抑えた若虎に、フェニックス・リーグ後の1軍合流を期待した。

 今季は入団時からの計画で、プロで通用するための体力づくりに励んだシーズンだった。球団としては当初、3年かけて1人前の投手に育てるプランだったが、背番号61の持つポテンシャルは周囲の予想をはるかに上回っていた。体重も入団時からわずか1年足らずで約10キロ近く増量に成功。最速148キロだった球速も153キロを計測するほど、飛躍的にパワーが上昇した。驚異の成長をみせたルーキーに、2軍指揮官も当初のプランを早めても大丈夫と判断したというわけだ。

 掛布2軍監督は、望月が虎のエースへと駆け上がるべく、今後の展望も予想した。その言葉を伝え聞いた望月も、前向きな言葉で応えた。

 掛布2軍監督 多分、11月には秋季キャンプに行って、2月には沖縄にいくだろう。僕らの手から離れると思う。そこでまたいろいろ言われるし、感じるものもあるでしょう。11月に練習して、12月、1月は上の中でのプログラムをやっていくと思う。

 望月 上で勉強するのも自分にとってはいいと思います。秋季キャンプも選んでいただければ。2月の沖縄のキャンプも狙って成長してやっていきたいですね。

 ミスタータイガースから手渡された「卒業証書」。来季の開幕1軍ローテ入りへ。後は金本監督へのアピールを残すのみだ。【梶本長之】

 ◆望月惇志(もちづき・あつし)1997年(平9)8月2日、横浜市生まれ。5歳で野球を始める。横浜創学館では甲子園出場なし。15年ドラフト4位で阪神に入団。ウエスタン・リーグ14試合に登板し5勝3敗、防御率3・84。9月10日中日戦で初完投。188センチ、84キロ。右投げ右打ち。

<金本監督の望月絶賛アラカルト>

 ◆電撃チェック 4月12日に鳴尾浜でのブルペン投球を、金本監督自ら希望し視察。「望月はものが違う」と絶賛。

 ◆エース候補 4月26日プロアマ交流戦の履正社学園戦に先発し、3回1安打無失点。またも視察した金本監督は「(試合を)見るのは初めて。スライダーも良かった。(高卒1年目なのに)すごいね。エース候補やね」と満面笑み。

 ◆登板プラン 金本監督が6月13日に出演したラジオ番組で「やっぱり将来性とかね。これは楽しみな投手ですね。今季どこかで、1軍に上げて投げさせたいなというのは、これはずっと思っていますね」と明かす。

 ◆1軍デビュー 今月1日巨人戦(甲子園)で初登板。1回無失点で自己最速153キロも記録。金本監督は「1イニングだけとはいえ、高卒1年目で(153キロは)出せないと思う。大器の片りんが見えた」と目を細める。