日本ハムは2018年で北海道移転15年。過去の名場面、珍場面を、当時の紙面とともに振り返ります。

<12年3月31日付>

<12年4月1日付>

リーグ優勝を果たすことになる12年。長いシーズンの中でもポイントとなる試合はいくつか存在するが、開幕カードの連勝は、とてつもなく大きな価値があった。まずは開幕戦。就任1年目の栗山監督が打った勝負手。2年目の斎藤をマウンドに送り、佑ちゃんはそれに応えた。

110球を投げて4安打1失点。この年、最後まで優勝を争うことになる西武打線を相手に、プロ初完投勝利を挙げた。お立ち台では「今は“持ってる”ではなく“背負っている”という気持ち。隙だらけかもしれませんが、ダルさん(ダルビッシュ)の穴を少しでも埋めていきたい」と言った。

翌日の2戦目は、この年キャプテンに就任した田中賢のサヨナラ打で劇的2連勝。9回に同点に追いつき、さらに1死一、三塁で、西武ゴンザレスの直球を右翼フェンス手前まで運んだ。7回にはチームのシーズン初本塁打も右翼スタンドに放っていた。実は09年から11年まで、チーム第1号は3年連続で金子誠の“指定席”。田中賢はお立ち台で「誠さんに今年は僕が打ちますよって言ってたら、本当に打っちゃいました。すいません」とニヤリ。斎藤の「背負っている」発言に続き、札幌ドームのファンは、ヒーローインタビューでも2日続けておおいに沸いた。