ソフトバンク今宮健太内野手(28)が球児たちの無念をグラウンドにぶつける。20日、全国高校野球選手権大会と地方大会の中止が決定。明豊高(大分)時代に聖地を沸かせ、甲子園の申し子と呼ばれた1人として選手たちを思いやった。

まだ正式に中止が決定する前の午前中、ペイペイドームでの合同練習後にオンラインで取材対応した。「こういう形で高校野球生活が終わってしまうのは想像できない。ショックの大きさは並大抵じゃない。変えられるものはない。簡単には言葉を発せないくらいのできごとですね」と球児の思いを代弁するように、言葉を絞り出した。

高校時代は2年春、3年の春夏と甲子園に出場。特に最後の夏は花巻東・菊池(現マリナーズ)との投げ合いなどで大きな注目を集め、衝撃や感動を与えた。「プロ野球で伝えられる物と高校野球で伝えられる物は違う。高校野球は勇気や希望をすごい与えられる」と球児の持つパワーを力説した。

プロ野球は6月下旬の開幕を目指し動き始めた。「今年はいつもより特別なシーズンになると思う。勇気と希望を与えられるよう、いいシーズンにしたい」と力強く誓った。【山本大地】