今季限りで現役を引退した西武の高橋朋己投手(32=三島市出身)が9日、母校の加藤学園高へ引退報告に訪れた。

大学、社会人を経て2012年ドラフト4位で西武入り。同校初のプロ野球選手となった。1年目からリリーフで活躍。度重なる故障にも苦しんだが「加藤学園の代表として、恥ずかしくないように戦ってきたつもり。短くも中身の濃い8年間だった」と振り返った。加藤瑠美子校長(77)は「生徒たちにとって憧れの存在。お疲れさまでした」とねぎらった。

プロ入り後も後輩たちを気にかけてきた。野球道具や移動式ネットなどを寄付し、母校の環境整備に協力。今年1月に春夏通じて初の甲子園出場が決まった際は、記念のTシャツを全部員にプレゼントした。今夏の甲子園交流試合・鹿児島城西戦(3○1)もリアルタイムで観戦し「とてもうれしかった。また甲子園に出場してほしい」とエールを送った。

来季から西武のアカデミーコーチ就任が決まっている。自身の経験も踏まえて「ケガをしない大切さを伝えたい」と高橋。指導者として第2の野球人生をスタートさせる。【古地真隆】