今季までソフトバンクのファーム投手統括コーチを務めた倉野信次氏(47)が6日、来季から米国でのコーチ留学に挑むことを明かした。

「3年くらい前から米国でコーチングを学びたいと思っていた。見たり聞いたりするのではなく、実際に現地で自分が経験したいと思っていた」と話した。留学先はまだ未定ながらメジャー球団を中心にコーチングを学ぶ考えだ。

倉野氏は96年ドラフト4位で青学大からダイエー(現ソフトバンク)に入団。プロ5年目の01年に7勝を挙げ、ダイエー最終年となった04年には37試合に登板。自己最多の9勝をマークし「谷間の花」と呼ばれた。ソフトバンク3年目の07年オフに現役を引退。通算成績は19勝9敗、防御率4・59。引退後はフロント入りし、2軍投手コーチ補佐、3軍投手コーチ、1軍投手統括コーチなど全軍での投手部門コーチを務めてきた。

「プロ入りから25年間、ホークスにお世話になった。自分の人生の半分以上。将来的に日本一の投手コーチになるために、しっかり勉強したい」。8日には1年半の月日を費やして投手の育成論を書き上げたという初の自著「魔改造はなぜ成功するのか」(KADOKAWA)も出版される。

ホークス一筋で生きてきた男が、野球の「母国」で新たなコーチ修行に乗り出す。